新井豆爾(あらい まめじ、本名:春美、1954年 - )は祇園甲部の芸妓、京舞井上流名取。京都市下京区出身。

来歴

新井豆爾は京都の花街、島原(当時は六花街の1つで後に花街連合から離脱)の芸妓・小育の次女として生まれ、姉は芸妓・ひろ次であった。幼少の頃、舞妓に憧れるが島原には舞妓が無く、母の知人の紹介により祇園甲部の置屋に奉公。そのため三味線、鳴り物以外、島原の流派であった花柳流は習得しなかった。だが唯一、祇園に行く前、「六花街合同舞踊」で姉と共に花柳流で踊りを披露したことがあった。

春美は祇園で井上流、礼儀作法を学び、1969年、舞妓として店出し(披露)し「豆爾」と名乗る。21歳で襟替えし、各著名人のお座敷を務め、32歳の頃、出産を機にお座敷を退き、当時の師匠、四世井上八千代の許しを得て芸妓として都をどり、温習会等の舞踊公演に出演。また、置屋を開業し女将として後輩の育成に務め現在に至る。

出典

  • 『祇園豆爾 ちょっと昔の祇園町』 新井豆爾、朝日新聞出版 2015年

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