牛久保駅(うしくぼえき)は、愛知県豊川市牛久保町城跡にある、東海旅客鉄道(JR東海)飯田線の駅である。駅番号はCD04。
概要
牛久保駅は、豊橋駅(愛知県)と辰野駅(長野県)を結ぶ飯田線の中間駅(途中駅)の一つであり、豊川市南部に当たる牛久保地区に位置する。1日あたり約800人の乗車客数があり、2023年3月17日までは飯田線では少数派の有人駅であった。
1897年(明治30年)に、豊川鉄道と言う私鉄の駅として開業したのを始まりとする。1943年(昭和18年)の国有化を経て、1987年(昭和62年)からJR東海運営に移行している。
IC乗車券サービス対応駅の1つであり、「TOICA」や相互利用が可能なその他ICカードの利用が可能である。
歴史
当駅を開設した豊川鉄道は、現在のJR飯田線南部分に当たる豊橋 - 大海間を運営していた私鉄である。1897年7月、同鉄道線豊橋 - 豊川間開通時に、当時唯一の途中駅として開設された。
1943年8月、豊川鉄道線は買収・国有化され国鉄飯田線が成立する。これ伴い当駅も国鉄の駅となった。1971年(昭和46年)には開業時からの貨物取扱が廃止されて旅客駅となり、そのまま1987年4月の国鉄分割民営化を迎えてJR東海に継承されている。
年表
- 1897年(明治30年)7月15日:豊川鉄道の駅として開設。旅客・貨物取扱を行う一般駅であった。
- 1943年(昭和18年)
- 8月1日:国有化、国鉄飯田線の駅となる。
- 8月:軍需工場で勤務する工員の乗降が増加したため、新たな駅舎( - 2023年)に改築。
- 1971年(昭和46年)12月1日:貨物及び荷物扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる。
- 1995年(平成7年)9月1日:東海交通事業への業務委託駅となる。
- 2010年(平成22年)3月13日:ICカード「TOICA」の利用が可能となる。
- 2018年(平成30年)3月:駅ナンバリング導入、使用開始。当駅には「CD04」が与えられた。
- 2023年(令和5年)
- 3月17日:JR全線きっぷうりばの営業終了。
- 3月18日:現駅舎に改築。お客様サポートサービス使用開始に伴い終日無人駅化。
駅構造
相対式ホーム2面2線を有する地上駅である。北側が1番線、南側が2番線である。また、2番線からホームを挟んで反対側(南側)の場所に、上下列車対応3番線(待避線)があった が、2018年4月現在、下り方面設備は撤去されている。撤去に伴って3番線下り方面の安全側線も撤去された。
1番線(下りホーム)に駅舎があり、上下ホームは跨線橋で接続する。お客様サポートサービスに対応した無人駅(豊川駅管理)にもかかわらず、通常の自動改札機は設置されておらず、自動改札機は設置されておらず、TOICA用のカードリーダーの稼働にとどまる。
利用状況
旅客
2017年度の乗車人員は合計32万0022人で、1日当たり877人であった。
1950年度 - 2010年度までの1日平均の乗車人員は、以下の通りに推移している。1950年度以降1日平均2,000人台を保ち、1966年度には1日平均2,570人の最大値を記録するが、1969年度以降は2,000人を割込むまでに減少した。その後も利用客は減少し続けたため1984年度以降は1,000人をも下回っている。
貨物
1950年度から、取扱が一時廃止された1971年度までの貨物取扱量(発送・到着トン数)は以下の通り。
停車列車
普通列車は、豊橋行上り列車・豊川方面行下り列車共に1時間当たり概ね3・4本(ラッシュ時はそれ以上)設定されている。また、上りのみに1日2本ある快速列車も停車する。一方、飯田線で運行される特急「伊那路」は通過。
駅周辺
- 牛久保城址
- 牛久保のナギ
- 大聖寺(今川義元の胴塚と一色時家の墓所がある)
- 長谷寺(山本勘助の遺髪塚と持仏摩利支天が有る)
- 豊川市立牛久保小学校
- うしくぼ児童館
- 牛久保商店街(常盤通 = 愛知県道495号宿谷川線)
- 牛久保駅通
- 愛知県道400号豊橋豊川線(南大通)
- 国道151号
- 豊鉄バス豊川線・新豊線(新城営業所)牛久保バス停・牛久保南バス停
- メガワールド豊川本店
- ファミリーマート豊川城下店
- アプレシオ豊川店
- ヤマダデンキテックランド豊川店
- AOKI豊川城下店
- エディオン豊川店
- ホームファッションニトリ豊川店
- クロスモール豊川(複合商業施設)
- フィットハウス豊川店
- スギドラッグクロスモール豊川店
- ジョーシン豊川店
- DCM豊川正岡店
- 豊川コロナワールド(映画館・アミューズメントほか)
- ホテルスパランドウィズ
- ケーズデンキ豊川店
隣の駅
- 東海旅客鉄道(JR東海)
- CD 飯田線
- ■快速(上りのみ運転)・■普通
- 小坂井駅 (CD03) - 牛久保駅 (CD04) - 豊川駅 (CD05)
- ■快速(上りのみ運転)・■普通
脚注
参考文献
- 愛知県(編)『愛知県統計年鑑』 各年度版。
- 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB、1998年。ISBN 978-4-533-02980-6。
- 笠原香・塚本雅啓『タイムスリップ飯田線』大正出版、2007年。ISBN 978-4-8117-0657-3。
- 川島令三『東海道ライン全線・全駅・全配線』 第4巻 豊橋駅-名古屋エリア、講談社、2009年。ISBN 978-4-06-270014-6。
- 東海旅客鉄道(編)『東海旅客鉄道20年史』東海旅客鉄道、2007年。
- 東海旅客鉄道飯田支店(監修)『飯田線百年ものがたり』新葉社、2005年。
- 豊川市(編)『豊川市の統計』 各年版、豊川市。
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧



