イサベラ島(スペイン語: Isla Isabela、アルベマール島、英語: Albemarle Island)は、ガラパゴス諸島で最大の島で、面積は4,588km2であり、南北約100kmにおよぶ。赤道直下に位置し、島の北部を赤道が通過しており、ガラパゴス諸島で赤道直下にあるのはこの島のみである。島の名は、クリストファー・コロンブスの探検を後援したスペイン女王イサベル1世の名にちなむ。英名のアルベマール島は、アルベマール公爵にちなんで名付けられた。
地理
イサベラ島はガラパゴス諸島のホットスポット(ガラパゴス・ホットスポット)付近に列として並ぶ島嶼の西端に位置する最も新しい島の1つである。形成時期は約100万年前から70万年前と推測されている。
イサベラ島は6つの火山よりできており、エクアドル火山以外の5つの連なる楯状火山には、直径およそ5-10kmとなるカルデラがあり、それぞれ標高が1,000m以上ある。最も高いのは北部にある標高1,707mのウォルフ火山である。これら5つの火山は、北に位置する火山ほど新しいが、エクアドル火山を除くそれら5つの火山の全ては、今もなお最も火山活動が活発な場所となっている。
- エクアドル火山(Ecuador) - 標高808m(座標: 南緯0度1分12秒 西経91度32分45.6秒)
- ウォルフ火山(Wolf) - 標高1,707m(座標: 南緯0度1分12秒 西経91度21分0秒)
- ダーウィン火山(Darwin) - 標高1,326m(座標: 南緯0度10分48秒 西経91度16分16.48秒)
- アルセド火山(Alcedo) - 標高1,128m(座標: 南緯0度25分48秒 西経91度7分12秒)
- ネグラ山脈(Sierra Negra) - 標高1,490m(座標: 南緯0度49分48秒 西経91度10分12秒)
- アスル山(Serro Azul) - 標高1,689m(座標: 南緯0度54分0秒 西経91度25分12秒)
南部の湿地は2002年にラムサール条約登録地となった。
ガラパゴス諸島で3番目に人口(2,256人、2010年統計)の多い島であり、島の南東にある町、プエルト・ビジャミル周辺に集中している。
生物
島には火山ごとに固有となるガラパゴスゾウガメの5亜種が生息するほか、ウミイグアナ(亜種 A. c. albemarlensis)、ガラパゴスリクイグアナ、ガラパゴスアシカ、ガラパゴスペンギン、ガラパゴスコバネウ、アオアシカツオドリ、カッショクペリカン、ベニイロフラミンゴ、イワカモメ、アオウミガメ、ウニのLytechinus semituberculatus、ナマコのIsostichopus fuscusなどの生物が多く生息する。
保全
移入されたヤギは、北部で推定10万頭以上に増えていたが、1997年よりガラパゴス国立公園管理局とチャールズ・ダーウィン財団による撲滅事業が開始され、2006-2007年には根絶された。
脚注
参考文献
- 伊藤秀三『新版 ガラパゴス諸島』中央公論社〈中公新書〉、1983年。ISBN 4-12-100690-9。
- 藤原幸一『ガラパゴス博物学』データハウス、2001年。ISBN 4-88718-616-9。
- 藤原幸一、ゴドフレイ・マーレン『ガラパゴス』ニュートンプレス〈Newton ムック〉、2003年。ISBN 4-315-51708-9。
関連項目
- エクアドルの火山の一覧
外部リンク
- Humedales del Sur de Isabela - Ramsar Sites Information Service




